ロシア国営銀行で最大の銀行の1つ、スベルバンク(Sberbank)が独自のステーブルコイン発行を検討している。ロシア地元紙が滑るバンクの幹部の話として8月4日に報じた

スベルバンクの決済ビジネスディレクターであるセルゲイ・ポポブ氏は、スベルバンクがロシアのルーブルと1対1で連動するステーブルコイン の発行を検討していることを明かした。デジタル金融資産に関する決済への使用が見込まれるという。

ポポブ氏によると、ロシア議会が先月末に可決した「デジタル金融資産(DFA)」法に遵守する形でステーブルコインを発行することが技術的に可能だという。

「最近可決された法律に遵守する形でステーブルコインを発行することが可能かもしれない。ルーブルに連動させる形で、このトークンはデジタル金融資産を含む決済手段として基礎的な役割を果たすかもしれない」

ロシアのプーチン大統領は、7月31日にDFAに署名。この法律ではビットコインアド仮想通貨の支払い手段としての使用が禁止されている。

施工日は2021年1月1日だ。

スベルバンクと仮想通貨

スベルバンクは今年5月、4917のATMに「ブロックチェーン操作」をサポートできる組み込みグラフィックカードを提供する入札を掲載した

スベルバンクはロシアの最大で最古の銀行であり、国内の個人預金のほぼ44%を占めている。全国に1万4200の支店があり、7万7000台のATMを持っている。スベルバンクの最大の株主はロシア政府であり、会長兼CEOを務めるヘルマン・グレフ氏はロシアの元経済貿易大臣だ。グレフ氏はブロックチェーンなどの新技術の支持者であることで知られている。

また今年5月には、スベルバンクが4917のATMに「ブロックチェーン操作」をサポートできる組み込みグラフィックカードを提供する入札を掲載したことで話題も呼んだ

ビットコイン(BTC)ATMは目新しいものではないが、ブロックチェーン技術を備えた一般の銀行のATMは異例のケースだ。大きな疑問は、なぜ銀行のATMにブロックチェーン操作が可能なグラフィックカードを必要とするかということだ。それにはいくつかの可能性がある。

最も可能性があるユースケースは、仮想通貨マイニングだ。スベルバンクは独自の仮想通貨を発行するのだろうか?それともロシア政府がスベルバンクの巨大なネットワークを使用して、クリプト・ルーブルを配るのだろうか?現地の専門家はブロックチェーン技術を使ったユーザーのATMトランザクションを記録するために使われる可能性も指摘されていた。

ただ今回のステーブルコイン発行のニュースを考えると、もしかしたらスベルバンクのATMでこれらのステーブルコインをサポートする構想があるのかもしれない。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン