世界的な決済大手ペイパルは、顧客に提供するビットコイン(BTC)などの仮想通貨で6億ドル相当を保有している。

2月10日に米証券取引委員会(SEC)に提出された年次報告書によると、12月31日現在、ペイパルはビットコイン、イーサ(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)などさまざまな仮想通貨で総額6億400万ドルを保有している。

ビットコインはペイパルが保有する暗号資産で最大のシェアを持ち、同社の資産内訳では2億9100万ドルを占め、2億5000万ドルはETHで保有されている。残りの6300万ドルにはライトコインとビットコインキャッシュを合わせたものが含まれている。

ペイパルの仮想通貨保有額は、同社の金融負債総額の67%を占め、12月31日現在で9億200万ドルに達している。提出書類によると、ペイパルの金融資産総額は250億ドル以上となっている。

2年以上前に仮想通貨をプラットフォームに導入していたが、ペイパルは以前の年次財務報告書には仮想通貨保有の内訳を含めていなかった。

「技術的リスク、法的リスク、規制リスクなど、仮想通貨に関連する特有のリスクがあるため、顧客の利益のために保有する暗号資産を保護する義務を反映し、暗号資産保護負債を認識している」と、ペイパルは記している。

ペイパルは、顧客の仮想通貨をサードパーティのカストディアンを通じて保管しているとしている。ペイパルは契約上、カストディアンに顧客資産を分離し、自己資産や他の資産と混ぜないよう求めていると強調している。