ペトロに続け! トルコとイランも官製仮想通貨を発行へ

 ベネズエラによる石油に裏付けされた仮想通貨ペトロが2月20日にプレセールを開始したことの余波を受け、トルコとイランの両政府も官製デジタル通貨の開発を検討していることが分かった。

 ペトロが立ち上げられてから1日後の2月21日、イランの情報通信技術省(ICT)は、イラン郵便銀行が仮想通貨発行のための取り組みを行っているとツイートした。

「郵便銀行の取締役会とのブロックチェーンに基づいたデジタル通貨についての会議において、私はこの国初めてとなるクラウドベースのデジタル通貨実装のための方策について指示を行った。」

 昨年11月、イランのサイバースペース最高評議会(HCC)は「ビットコインを歓迎する」とし、イラン中央銀行と共に仮想通貨についてのレポートに取り組んでいると発表。2月21日、イラン中央銀行はイラン国内における仮想通貨の「管理と抑止」の方法について活発な検討を行っているとしていた。

トルコでも「トルココイン」発行へ

 さらにペトロの立ち上げから2日後、トルコでも動きがあった。民族主義者行動党(MHP)の副議長で元産業大臣のアフメト・ケナン・タンリクル氏が、「トルココイン」の立ち上げを公式に検討している。中東のアル・モニターが伝えた。

 トルコではタンリクル氏の発表に先立つ2月7日、メフメト・シムシェキ副首相もトルコ政府は国家による仮想通貨の発行を準備することになるだろうとしていた。

 2017年11月にトルコ政府宗教局(Diyanet)の構成員たちが仮想通貨の取引は投機的な性質を持ち、政府による管理を欠くことからイスラム教に「適さない」と発言した際、トルコ政府は以前はビットコイン(BTC)や仮想通貨に対して厳しい立場を取っていた。

 しかし、タンリクル氏はアル・モニターに対し、トルコ法に仮想通貨に関する記述が無い以上、トルコでの仮想通貨の売買は合法であると語っている。「私達の法に仮想通貨の売買を禁ずる物がない以上、仮想通貨の使用は合法であると考えられる。また、ビットコイン採掘により通貨を作り出すことは今日のトルコにおいて犯罪行為の対象には含まれない」。

 タンリクルが発表したレポートでは、トルコにおける仮想通貨規制は資金洗浄や詐欺を防ぐために絶対に必要であり、政府により管理された「ビットコイン取引所」を作ることはそのための手段の1つであると付け加えている。

「官製」通貨発行は世界的な潮流か

 ちなみにベネズエラのペトロは、一部の批評家からは国が西側諸国から与えられた制裁を回避するための手段に過ぎないと見られている。イランもまた現在、国際的な制裁に直面している。

 政府により裏付けされた仮想通貨の立ち上げはペトロが初めてではない。ドバイ政府は2017年10月、国家により裏付けされた仮想通貨であるエムキャッシュの立ち上げを行っている。2017年にはカザフスタン、日本、そしてエストニアが自国の政府により裏付けされた独自の仮想通貨の発行の可能性について言及している。