中国の仮想通貨マイニング大手ビットメインのハッシュレートが過去30日間で急激に低下している。ビットメインが7日に更新したデータから明らかになった。ビットコインのマイニングネットワークにおけるビットメインの存在感が薄れてきているようだ。

マイニングにおける計算力を示すハッシュレート。ビットコインのマイニングに使われるビットメインのハッシュアルゴリズムSHA256は、3月の1692.35PH/s(ペタハッシュ、1秒間に1000兆回のハッシュ演算)から5月は237.29PH/sに低下した。去年10月には、2339.21PH/sまで上昇していた。

既報の通り、今年1月時点では、ビットコインのハッシュレート全体の23%ほどをビットメイン、アントプール、BTC.comが占めていた。しかし、その6カ月前にはビットメインは全体の41%のハッシュレートを持っていた。

ビットコインのマイニングの分散化が進んでいると指摘する声も出ている。

先月、中国国家発展改革委員会(NDRC)が、仮想通貨のマイニングの禁止を検討していることが明らかになった。この影響に対しては様々な見解が出ているが、中国企業のビットコインに対する影響力が減少するきっかけになるという見方も出ている。

SBIホールディングスの北尾吉孝CEOは、先月の決算発表会で、「世界シェア3割のハッシュレート獲得」と発表。「中国勢が中国本土でのマイニングが禁止されるようになる」とし、「我々はその間隙を縫ってどんどん増やして3割まで持っていきたい」と述べた。

翻訳・編集 コインテレグラフ 日本版