仮想通貨投資ファンドのグレースケール・インベストメンツ創業者のバリー・シルバート氏は、2019年の中間報告ウェビナーの中で、今後25年で68兆ドルほどの富が世代間で動くことになり、その一部がビットコインにも流れるだろうという見方を示した。
シルバート氏によると、米国のベビーブーマー世代(1940年~1960年代前半)が退職し始めており、次の25年で世代間で巨額の富が動くと予想。ベビーブーマー世代とそれ以前の世代が持つ資産額は68兆ドル(約7344兆円)。それが今後はジェネレーションX(1960年代後半~70年代)やミレニアルズ(1980年代から2000年代初頭)に相続されることになる。
(出典:Grayscale)
シルバート氏は、この相続を機会に価値保存手段として使われる資産にも変化が見られるだろうと指摘。これまで安全資産として金(ゴールド)が重宝されたが、今後はデジタルゴールドのビットコインに一部資金が向かうとみている。
「私の理論では、68兆ドルのうちいくらが金なのかは分からないが、全てが金のまま留まることはないだろうということだ」
ちなみにシルバート氏自身は76年生まれ。「米国が金本位制を離脱した後に育った」ため、金の価値を実感しないで過ごしてきたという。それより後の世代なら、なおさらだ。
グレイスケールは5月、「金をやめて仮想通貨ビットコインに投資しよう」という広告を配信。ビットコインが価値保存手段として金に取って代わると確信している。