オランダ警察によると2月12日朝、首都アムステルダムのABNアムロ銀行と南部ケルクラーデにある日本の事務機器大手リコーの現地オフィスに、ビットコイン(BTC)を要求する文言を含んだ郵便爆弾が届き、爆発した。けが人はいない。現地紙ダ・テレグラフが報じた。

ABNアムロ銀行では、郵便室で仕分けをしていた配達員が同郵便物を放り投げた直後に爆発した。関係者の話によると、その郵便配達員は「シュッーという音が聞こえたので、すぐに投げ捨てた」という。

2つ目の郵便爆弾は、1時間以内にオランダ南東部の国境沿いの町ケルクラーデにある、リコーの現地オフィスで爆発した。

手紙には、「さらなる爆弾を回避したければ、ビットコインを支払うよう」要求する内容が記載されていたという。

警察は調査を開始。2つの郵便爆弾の関連は見つかっていないが、要求内容が同じことから、アムステルダム警察の報道官レックス・ヴァン・リーベルゲン氏は、関連があるとみるのが妥当と話し、調査を継続するとしている。送り主はわかっていない。ビットコインの要求額についてもまだ開示していない。

オランダでは、2015年にもビットコイン支払いを要求する郵便爆弾が老舗スーパー「ジャンボ」の複数の店舗に届いたことがある。また、今年1月以降に金銭を要求する爆発物が入った封筒や手紙が届く事件が相次いでいる。

爆発物を送り、ビットコインを要求する事件は昨年ロシアなどでも起こっている。

昨年12月にはサンクトペテルブルグの裁判所に爆弾を仕掛け、120BTCを要求。ロシアでは多くの住民が避難する事態となっており、75万人以上の人に影響が出たとの報道も出ている。

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翻訳・編集 コインテレグラフジャパン