11月以来、ロシアで仮想通貨ビットコインを要求する爆弾予告事件が相次いで起こっている。ガルフニュースなどが23日、AFP通信の報道を伝えている。
今週23日に発生した事件では、サンクトペテルブルクの裁判所に爆弾を仕掛けたとの脅迫事件が発生した。ロシアのインタファックス通信によれば、11月下旬以来、サンクトペテルブルクやモスクワで同様の脅迫事件が相次いでいる。実際に爆弾は発見されていないが、多くの住民が避難する結果となった。11月28日以来、避難した人は75万人以上に達したという。
脅迫者は、ビットコイン120BTC(約9400万円)を要求している。犯人が要求しているのは、ロシアの仮想通貨取引所WEXから流出したとされるビットコインだという。
WEXはロシアの仮想通貨取引所だが、18年末から業務を停止している。今年11月、BBCロシアは、WEXから行方がわからなくなっている4.5億ドル相当の仮想通貨が、ロシアの情報機関である連邦保安庁(FSB)の資金になっている可能性があると報じていた。
今回の爆弾予告の犯人は、WEXに関係していた実業家コンスタンチン・マロフェエフ氏を名指しして、ビットコインを要求しているという。
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