米司法省は、仮想通貨取引所FTXとその幹部に対する刑事訴訟の一部として資産を押収したことを、ブロックファイの破産を扱う裁判所に正式に通知した。

司法省は1月6日の裁判所への提出書類で、FTX元CEOのサム・バンクマン-フリード氏、ブロックファイ、FTX債権者のヨナタン・ベン・シモン氏らが以前に請求したロビンフッドの5527万3469株(記事執筆時点で4億5000万ドル以上相当)を押収したことを明らかにした。司法省は、証券会社のED&F・マン・キャピタル・マーケッツから2000万ドル以上も押収したとも述べている。

1月4日の報道では、司法省がFTXに対する訴訟の一環としてロビンフッド株を押収している最中であることが指摘されていた。バンクマン-フリード氏の弁護団は1月5日、司法省が株式の差し押さえを進めていることを確認したが、それでもFTXの元CEOは「刑事弁護の費用を支払うため」、この資産に対する請求権を持っていると主張した

バハマで逮捕され、12月に米国に送還された後、バンクマン-フリード氏は、電信詐欺や選挙資金規正法違反など8件の刑事告訴について、無罪を主張した。アラメダ・リサーチの元CEOであるキャロライン・エリソン氏とFTXの共同設立者であるゲイリー・ワン氏は、すでに関連する罪状について有罪を認めている。バンクマン-フリード氏の刑事裁判は10月に始まる予定だ。

刑事事件とは別にFTXの破産手続きも進行中で、次回の審理は1月11日に予定されている。