サム・バンクマン-フリード氏(通称SBF)率いる仮想通貨取引所FTXの投資部門であるFTXベンチャーズは、オルタナティブ資産運用会社スカイブリッジ・キャピタルの株式30%を取得すると9月9日に発表した。取引条件は明らかにされていないが、発表によると、スカイブリッジは収益のうち4000万ドルを長期投資として仮想通貨を購入するために使用するとのことだ。

スカイブリッジの創業者でマネージング・パートナーのアンソニー・スカラムッチ氏は、今回の買収についてツイッターで、「スカイブリッジが提携を検討する外部投資家は限られており、@SBF_FTXはその1人だ」と述べている。また「これは我々の日常業務に大きな影響を与えるものではなく、我々の戦略を変えるものでもない。…我々はブロックチェーンに大きく投資しながら、多様な資産を持つ企業であり続けるだろう」とも言う。スカイブリッジのウェブサイトによると、6月30日現在、デジタル資産8億ドル超を含む約25億ドルを運用している。

FTXとスカイブリッジの両社は昨年、SALT(スカイブリッジ・オルタナティブ)コンファレンスとクリプト・バハマ・コンファレンスで協力してきた。SBFはCNBCに次のように話す

「私たちは、昨年、このチームを知ることができた。投資の観点から、デジタル資産のコミュニティと伝統的な資産のコミュニティ、両者を結びつけ、コミュニティを成長させることに、私たちは本当にわくわくしている」

スカイブリッジは2020年にビットコイン(BTC)への投資を開始し、スカラムッチ氏はそれ以来、仮想通貨の積極的な支持者となっている。同社は仮想通貨市場の暴落から比較的影響を受けていないが、7月に仮想通貨に投資したレギオン・ストラテジー・ファンドからの出金停止を発表している

FTXは、仮想通貨の冬が始まって以来、積極的な買収戦略を取っている。SBFは5月にオンライン証券会社ロビンフッドの7.6%の株を購入。FTX USはブロックファイに4億ドルのリボルビング・クレジットを拡大し、FTXは7月に破産したボイジャー・デジタルの債務の一部を買い取ると申し出ていた