JPモルガン・チェース、カナダ・ナショナル銀行などは、金融商品をより効率的に発行できるようになるクォーラム・ブロックチェーン・プラットフォームのテストを実施した。ロイターが20日に報じた。
18日に実施されたテストには、ゴールドマンサックスや製薬会社のファイザー、レッグ・メイソン傘下のウェスタン・アセットなども参加した。
クォーラムは昨年からJPモルガンが開発を進めてきたプラットフォームだ。ロイターによれば、クォーラムのテストは、「カナダの銀行が持つ1億5000万ドルで米国の変動金利型譲渡性預金(CD)を即日発行するのを再現した」という。
カナダ・ナショナル銀行でAI(人工知能)やブロックチェーン担当のシニアVPを務めるデビッド・ファーロン氏は、「ブロックチェーン技術は、金融サービス産業に大きな変化をもたらす可能性がある」と話す。
JPモルガンは3月、JPモルガンの競争相手であってもパートナーとして参加してもらうため、クォーラムの独立会社化を検討していると報じられている。
JPモルガンでブロックチェーン・イニシアティブのリーダーであるウマル・フォルオク氏は、顧客サービス対応が急増していることが独立会社化の理由の1つであるとロイターに語った。またいくつかの金融機関がクォーラムに関心を示しており、ブロックチェーンを熟知したエンジニアを増やすことでクォーラムの開発をさらに進めたいと述べた。
クォーラムのプラットフォームは、イーサリアムのブロックチェーン上で動き、イーサリアムGoクライアントの後にモデル化された。このプラットファームはファイザーやマイクロソフト・アジュールなどで使われている。