金融庁は21日、仮想通貨交換業等に関する研究会の報告書を公表した先週の研究会で提示された報告書案に沿った内容となっている。金融庁は、この報告書の内容に沿って、来年の通常国会での法案提出を目指す

金融庁は「できる限り早急に次期国会での法案提出を視野に入れている」と話す。法案提出の時期にはついては「国会の開会時期が未定で、先取りの判断はできない」としているが、「通常であれば、2月末か3月が法案提出期限」という。

仮想通貨の証拠金倍率の上限規制に関しては「通常国会で法案が成立した場合、ボラティリティ(価格の変動幅)を見ながら施行に近いタイミングで決定する」としている。証拠金倍率については、自主規制団体においては既に上限4倍の自主規制が実施されている(1年の経過措置あり)。

暗号資産への呼称変更について、金融庁は研究会での議論は「法令上のもの」としながら、国民に対しても暗号資産を使って欲しいというメッセージも込められていると話す。「国際的にG20の場で使われているのはCrypto Asset(暗号資産)」であり、また「通貨」という言葉が法定通貨との間で誤解をもたらす懸念があるとしている。

呼称変更はあくまで法令用語としてという点を強調するが、仮想通貨という用語が誤解を生む状況が続けば、他の方法を考える必要もあると話す。

関連記事

【追記あり】仮想通貨の新規制の全体像が明らかに 金融庁研究会で報告書の内容固まる