昨年から始まった「仮想通貨冬の時代」の中で、仮想通貨業界はロビー活動を活発化させている。2022年、米国でのロビー活動に2557万ドルを費やしたことが分かった。

この数字は、2月23日にMoney Mongersが発表。超党派の非営利団体オープン・シークレットが、公開されている米国内のロビー活動費を追跡したデータに基づいている。

このデータによると、業界のロビー活動予算は、2017年から2022年までの5年間で922%増。ビットコインの価格が初めて急上昇した2017年、業界はロビー活動に250万ドルしか使わなかったが、昨年はこの数字が2557万ドルにもなった。前年だけでも、2021年の1154万ドルから121.41%も関係者は出費を増やしたことになる。

支出者リストのトップは米国に拠点を置く仮想通貨取引所コインベースで、2022年には32人のロビイストに330万ドルを支払っている。トップ3は、18人のロビイスト(190万ドル)を擁するブロックチェーン協会、20人のロビイスト(184万ドル)を擁するロビンフッドだ。

世界最大の仮想通貨取引所の米子会社であるバイナンスUSは、96万ドルでリストの9位。コインベースが毎年約100万〜150万ドルを分配しているのに対し、バイナンスUSは2021年から支出を開始し、12ヶ月間で16万ドルから約100万ドルに増やした。

アメリカでのロビー活動に対する仮想通貨企業の全体的な支出は、6年間で5000万ドルをわずかに超えているが、この数字を他の産業と比較すると、多くはない。例えば、製薬会社は2022年に連邦政府のロビー活動に3億5千万ドル以上を費やしている。