仮想通貨マイニング企業ライオット・ブロックチェーンは、ニューヨークのデータ施設からマイニング機器の移転を開始し、大部分はテキサス州中央部に移すと述べた。

6日の発表で、ライオット社は、電力コストの削減と「すべてのサードパーティホスティング料金」を排除するため、ニューヨーク州マセナの施設(Coinmintと命名されている)からマイニング機器の一部を移行させたと明らかにした。同社は、7月中にCoinmintの「S19マイニング機器の残りを」テキサス州ロックデールのWhinstone施設に出荷する予定だという。

テキサス州の多くの地域では華氏100度(摂氏37.7度)を超える猛暑となっており、住民を涼しく保つためのエアコンの電力需要が高まっている中で、今回の移転が行われた。テキサス州の主要エネルギー供給機関であるERCOT(Electric Reliability Council of Texas)のデータでは、南部ハブ(ライオットのロックデール施設を含む)の価格は、今後24時間で1MW時あたり95.94ドルでピークに達すると予測されている。しかし、電力需要が増加する中で、風力や太陽光によるエネルギー生産がコスト低減に寄与しているとの報告もある。
 

ライオットのテキサスでの事業には、同州の猛暑に対する準備も含まれていたようだ。同社は、空冷式の建物を2棟建設中で、1棟は完成し、もう1棟では電気工事を終え、「最初のマイニング機器の配備を開始した」と報告した。

ジェイソン・レスCEOは、テキサス州の電力網の需要に対処することを目的としたERCOTプログラムの一環として、今夏はエネルギー消費を抑制すると述べた。コインテレグラフは2月、ライオットが高いエネルギー需要を必要とする厳しい冬の嵐の可能性を見越して、同州の事業の99%を停止したと報じた。2021年2月に同州の多くの地域で数日間にわたり停電した背景には、低温と大雪の影響があったという。