ビットコイン価格が5日連続で続伸。先月28日の5750ドルから、本記事作成段階で7000ドルを突破している(米仮想通貨取引所大手GDAXのデータを参照)。金融業界において浸透していく期待が高まっているためとみられる。

ビットコイン先物は大手金融機関の参入を招く

米CMEグループが日本時間で午後10時半頃、規制当局からの承認が取得でき次第、17年第四四半期にビットコイン先物を上場するという内容のプレスリリースを発表。同グル―プは世界最大のオプションと先物取引所運営会社であり、傘下にシカゴ・マーカンタイル取引所、シカゴ商品取引所、ニューヨーク・マーカンタイル取引所、カンザスシティー商品取引所を有する。ダウ・ジョーン指数運営会社の株主でもある。

この発表をうけて、米ブルームバーグは、世界最大のデリバティブ取引所である米CMEグループによるビットコイン先物上場計画によって、「ビットコインは広く受け入れられていくだろう」としている。CMEグループに先立って、シカゴ・オプション取引所(CBOE)米LedgerX社がビットコインの先物やオプション等のデリバティブ商品を推進している。

ETF(上場投資信託)の認可にも期待

CBOEやCMEによるビットコイン先物計画をうけ、ETF(上場投資信託)への期待も高まっている。今年に入って米有名企業家であるウィンクルボス兄弟によるETFの登録は米証券取引委員会によって拒否されているが、同委員会は規制された先物市場が出てきた場合、決定を再考する可能性を留保していた

デリバティブ市場は巨大、7京円の一部がビットコインへ

ビットコインの時価総額は13兆円にすぎない。世界のデリバティブ市場は7京円相当といわれているが、この一部でも仮想通貨市場に流れれば、ビットコインは想像を絶するほど成長するだろう。