Glassnodeからの最新データによれば、ビットコイン(BTC)のライトニングネットワークは、従来の決済ネットワークよりもかなり低コストで利用できる。

ライトニングネットワークを介して価値を送る際の手数料率の中央値は0.0029%であり、これはマスターカードやVisaといった決済処理事業者よりも1,000倍安くなっている。

Glassnodeのリードアナリストであるジェームズ・チェック氏は、ライトニングネットワークを介して1BTCを送る際の手数料率の中央値は、現在3,000サトシであるとコインテレグラフに語った(サトシはビットコインの最小単位、1BTCの1億分の1)。これは「28,800ドル相当の価値を送るのに0.84ドルであり、手数料は0.0029%である」ということだ。

「それを考えると、かなり驚くべきことだ」とチェック氏は言う。”

分散型SNS「Nostr」での投稿で、ビットコインアナリストのディラン・ルクレア氏は、この率は主要なクレジットカード会社が課す料金よりもはるかに低いと指摘している。

ビットコインを効果的な支払手段として使えるようにするために提案されたライトニングネットワークは、世界最大の暗号資産の上に構築されたレイヤー2の決済ソリューションだ。データは、ライトニングネットワークが速く、低コストであることを示しており、平均手数料率は2021年11月以降、着実に下がっている。

Source: Glassnode

Visaやマスターカードなどの従来の決済ネットワークは、取引ごとに約2-3%の手数料を課すため、ビジネスにとって高額な選択肢となっている。

さらに、Glassnodeのチェック氏は、自分たちのノードを運用し、自分たちのチャネルを管理するユーザーに言及した。多くのライトニングネットワークのユーザーは、Wallet of SatoshiやAlbyなどのカストディアルウォレットを利用して、Nostrのようなソーシャルメディアアプリでマイクロペイメントを行うことが多い。

ビットコインの初期採用者は、カストディアルソリューションをより選ぶようになっていることに注目している(ビットコイナーのマントラは「鍵を持たぬ者は、コインを持たず」だ)。ただし、FediやCashuなどのセミカストディアルソリューションが、完全なカストディアルソリューションに対する依存を減らす可能性がある。

さらに、ライトニングネットワークの処理能力が問題になるかもしれない。チェック氏は次のように説明している。

「もちろん、典型的なチャネルが1BTCよりも小さいことを考慮する必要がある。中央値のチャネルサイズは0.02BTCで、平均は0.08BTCであるため、全体としてライトニングネットワークは1,000ドル以下の支払いに適している」

以下のグラフをみると、チャネルサイズは上昇傾向にあるが、まだ10,000ドルを大幅に下回っている。このような状況では、1,000ドルを超える支払いは、支払いの失敗を避けるためにビットコインのベースチェーンに適しているかもしれない。