仮想通貨ソラナ(SOL)は、待望のスケーリングソリューション「ファイアダンサー(Firedancer)」のテストネットの立ち上げを受け、過去30日間で約81%、過去1週間で30%以上の価格上昇を記録した。
SOLは11月2日に41ドルを超え、昨年8月以来の高値をつけた。「イーサリアムキラー」として長らく注目されてきたSOLは、過去1ヶ月で11%未満の上昇にとどまったライバルのイーサリアム(ETH)を大きく上回っている。ただSOLは昨年11月6日の260ドル近くの最高値から約84%下落している。

コインシェアーズによると、過去数週間でSOL関連の投資商品には何百万ドルもの資金が流入している。
ソラナ財団のエグゼクティブディレクターであるダン・アルバート氏は、10月31日のソラナのブレークポイント・カンファレンスで、Web3開発会社ジャンプクリプトが昨年8月から開発しているファイアダンサーのテストネットの立ち上げを発表した。
ファイアダンサーは、スピード、信頼性、バリデーターの多様性を向上させることを目指している新たなバリデータークライアントだ。その本格的な立ち上げは2024年の前半を予定している。
ファイアダンサーは、ソラナ・ラボの創設者兼CEOであるアナトリー・ヤコヴェンコ氏が「呪い」と称したソラナの過去のネットワーク障害問題の長期的な解決策として名付けられた。
ソラナは2022年に14回の部分的または大規模な障害を経験したが、2023年には大規模な障害が1回だけと報告されており、稼働時間が改善した。
しかし、FTXに関連する5600万ドル相当の仮想通貨がアンステイクされ、未知のウォレットに送られたことから、SOLに売り圧がかかる可能性が懸念されている。さらに、FTXとアルメダリサーチに関連する3200万ドル相当のSOLも、同社が指定したとされる清算業者ギャラクシーデジタルと思われるウォレットに移動した。
ほかのアルトコインも、仮想通貨市場のセンチメントがポジティブに転じたことで、月間で強い価格上昇を見せた。11月2日の仮想通貨の恐怖・強欲指数は前日から6ポイント上昇し、100点中72点となり、「強欲」なセンチメントを反映した。
チェーンリンク(LINK)は過去30日間で54%以上の上昇を見せた。一方、ビットコイン(BTC)、アバランチ(AVAX)、ニアプロトコル(NEAR)はそれぞれ30%、32%、37.5%の30日間の上昇を記録した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン