野村ホールディングスは15日、仮想通貨などデジタルアセットのカストディ・サービス提供に向け、研究を開始すると発表した。仏本拠でデジタルアセットのセキュリティ管理をて手がけるレッジャー社と、英国領ジャージー島の投資顧問会社のグローバル・アドバイザーズ ・ホールディングスと共同で実施する。デジタルアセット市場の参入障壁を取り除き、機関投資家による投資促進を目指す。
カストディ・サービスとは、投資家のために証券を保護預りするほか、元利金・配当金の代理受領、運用資産の受渡し決済、運用成績の管理などを提供するサービスだ。
野村HDはリリースで、デジタルアセット市場の急激な成長を背景に、機関投資家らがデジタルアセットへの投資を検討しているが、安全で法規制に準拠したカストディ・サービスが不足していることが、参入の妨げになっていると指摘している。
3社は合同で「コマイヌ(komainu)」を設立済み。機関投資家に、デジタルアセット投資の際の業界標準となるカストディ・サービスを提供するため共同研究する。
米国最大手の仮想通貨取引所コインベースは同日、機関投資家を対象とした、カストディサービスなど新商品4つを売り出すと公式ブログで発表した。同社の副社長兼ゼネラルマネジャーのアダム・ホワイト氏は、新商品により、機関投資家による投資を100億ドルほど促せる可能性があるとの認識を述べている。