カザフスタンの経済特区の最高責任者が、仮想通貨を規制下に置きつつ、仮想通貨やブロックチェーンの技術革新を支援していく方針を示した。国営通信社カズインフォルムインフォルムがこのほど伝えた

 「ブロックチェーン会議アスタナ」で行った演説の中で、アスタナ国際金融センター (AIFC) の最高責任者カイラット・カリエフ氏は、AIFCはブロックチェーンと仮想通貨を特に注視していくと強調した。

「仮想通貨の規制に関する問題点については、現在集中的に議論されているところだ。この問題におけるAIFCの立場は明確だ。仮想通貨の流通を当局の規制下に置くことは不可欠であると考えている」

 カズインフォルムインフォルムによれば、AIFCの規制当局は今夏、仮想通貨を規制するためのルールを承認する計画という。カリエフ氏は、適切なルール作りのために国際的に関係各機関と協力して取り組んでいるところで、フィンテックの技術革新に財政支援を提供し、ブロックチェーンとプログラミングのためのコースを用意すると明らかにした。

 AIFCは、国際貿易を誘致し、世界市場におけるカザフスタンの地位向上を目指して創られた自由経済区である。AIFCのウェブサイトでは、フィンテックの開発について、金融中心地の「主要な戦略的方向性を示す活動の一部」であると言及している。

 5月末、カザフスタン大統領であるヌルスルタン・ナザルバエフ氏は、仮想通貨の規制について国際的な協力を求めた。仮想通貨に対するカザフスタンの国民の関心もまた高まってきている。3月に検索エンジンのヤンデックスが発表した調査によると、今年に入り、カザフスタン人が仮想通貨に関連した言葉を検索した件数は、昨年よりも増加していることがわかった。