ブロックチェーンスタートアップのZamnaは、ブロックチェーンとバイオメトリックス技術を活用した空港セキュリティチェックの自動化を目的に、500万ドル(約5億4500万円)を調達した。シリコン・リパブリックが10月28日に報じた。
Zamnaは、調達した資金を同社のプラットフォーム「アドバンス・パッセンジャー・インフォメーション」の導入に使用する。ブロックチェーンを用いて、空港、政府、セキュリティ企業間での乗客データの共有を目指す。同社は、英ブリティッシュ・エアウェイズとスペインのイベリア航空の持株会社のインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)や、エミレーツ航空、ドバイ出入国管理局などを顧客に抱える。
クランチベースの企業データによると、今回のシードラウンドには、ベンチャーキャピタルのローカルグローブ、オックスフォード・キャピタル、IAGなどが参加した。
Zemnaは、同社のプラットフォームで関係当事者らの間で乗客のデータチェックが即座に可能になり、手作業の書類確認など最大90%を削減できると見込んでいる。
適切なアルゴリズムで、第三者に共有することなしに、バイオメトリックやビオグラフィックデータを証明でき、暗号技術を使くことで高いプライバシー保護水準を提供できるともしている。
Zamnaの共同創設者でCEOのイラ・アリエラ・キー氏は、航空会社は現在、規制の関係などで政府に正確なデータを提供現在できていないと指摘する。誰が入国できるのか否かを検証するのに、航空会社側も政府側も相当のリソースを費やす必要がある。しかし、このデジタル時代にはこういったすべてが自動化されるべきだとしている。
翻訳・編集 コインテレグラフ日本版