世界最大の資産運用会社ブラックロックは11月9日、イーサリアム現物ETFに関して米証券取引委員会へ19b-4フォームを提出した。このニュースを受けて、ETH価格は一時2100ドル近くに急騰し、過去24時間で約10%上昇している。
同社の計画はナスダックによる提出資料で明らかにされた。ナスダックは「シェアーズETHトラスト」の19b-4フォームをSECに提出。ブラックロックは米国での上場を目指しており、今後SECの承認が必要となる。9日には、デラウェア州において「iShares Ethereum Trust」という企業体が登録されたことが判明した。iSharesはブラックロックのETF部門の名称だ。

ブラックロックは既に、ビットコイン現物ETFの上場を求めて仮想通貨界で話題を呼んでいる。現物ETFは、仮想通貨への一般投資家の呼び水になる可能性がある。同社CEOのラリー・フィンク氏は、以前の懐疑的な立場を覆し、仮想通貨の声高な支持者となっている。
提出資料によると、米仮想通貨取引所コインベースが、ETHのカストディアンとなる。
ブラックロックは、コインベースと市場監視協定を結んでおり、このような監視共有合意は、米証券取引委員会によるETFの承認を得る上で鍵となると見られている。
提出資料では、シカゴ・マーカンタイル取引所グループ(CME Group)のETH先物の価格は、ETHの現物価格に密接に一致していると指摘した。
提出資料では、CMEの監視システムが現物市場の不正行為を検出できる能力について言及している。それによると、CMEの監視は、先物ETFと現物上場商品のどちらにも影響を及ぼす可能性のある市場の不正行為を発見できるか、またはどちらに対してもその能力がないかのどちらかだ。
米証券取引委員会は、CMEの監視がETHの先物ETFに影響を与える市場の不正を検出できると判断し、これを承認理由の一部としている。そのため、提出者は委員会が同様の監視の基準に基づいてイーサの現物ETFの承認も行うべきだと主張している。