仮想通貨ビットコイン(BTC)は、6月4日の午前8時過ぎから下落に転じて1時間ほどで8%以上のマイナスを記録。心理的に重要な8000ドルを下回った。ここにきてウーバーの初期投資家による「ビットコインはゼロになる」という悲観論が報じられている。

(出典:TradingView「ビットコイン/米ドル(1日)」)

このほか、イーサリアム(ETH)は7%近く、リップル(XRP)は5%以上の下落を記録した。

ウーバーの初期投資家が悲観論

自動車シェアサービスを展開するウーバーの初期投資家として知られるジェイソン・カラカニス氏がビットコインは新たな技術に取って代わられるだろうと警告。ビットコインの価格は0~500ドルになると予想した。フォーブスが3日、カラカニス氏の先月27日のツイートを引用する形で報じた

カラカニス氏は2つのシナリオを想定。1つは、初期のビットコイン保有者が世界中の難民にビットコインを与えるケース。これはビットコインが長続きするシナリオとして、確率的には30%以下とした。

もう1つは、エネルギー使用量、ハッキング、改良版の出現がネガティブシナリオになると指摘。こちらは、70%の見込みと述べた。

その上でカラカニス氏は、「長続きする可能性もあるがそれは低いだろう」とし「失って良い量だけ投資しよう」と発言した。せいぜい「資産の1-5%程度に留めたほうが良い」とアドバイスした。

フォーブスも悲観論に便乗し、フェイスブックや他の大企業が発行する仮想通貨が現実のものになればビットコインが埋もれてしまう可能性はあると伝えている。

ただ、資金の逃避先「デジタルゴールド」としての役割が期待されるビットコインは、あくまで決済手段であるフェイスブックなどのコインの競争相手にならないという見方は根強い。

仮想通貨投資会社ギャラクシー・デジタルのマイク・ノボグラッツCEOは、フェイスブックなどの仮想通貨が仮想通貨全体の信用力をあげることはあってもビットコインの脅威にならないという見解を発表。またソーシャルメディアが独自開発する仮想通貨のうち成功するのはどれか1つだろうと予想した

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