ここに述べられている見解や意見は、あくまで筆者/寄稿者のものであり、必ずしもコインテレグラフおよびコインテレグラフジャパンの見解を反映するものではありません。あらゆる投資や売買の動きはリスクを伴います。意志決定の際には、ご自身でリサーチをお願いいたします。
昨年はビットコインにとって素晴らしい年だった。年初966ドルで取引を開始し年末には2万ドルまであげた。その後反落したものの、他の資産クラスと比べて大幅に高い上昇率を遂げた。
今多くの人が悩んでいるのは「2018年はいかにビットコインをトレードすべきか」ということだ。
専門家の意見もわかれている。18年の目標値を6万ドルに設定する者もいれば、バブル崩壊を懸念する声も依然として強い。
また、激しい値動きを予想することも多い。サクソバンクが毎年発表する「とんでもない予測リスト」によると、ビットコインは今年6万ドルの天井をつけた後1000ドルまで下げるという。仮想通貨デビットカードを運営するTenXの共同創始者のジュリアン・ホスプ氏もビットコイン価格が5000~6万ドルの間で動くという。
ここで過去のデータを基にビットコインの値動きパターンを見てみたい。これを使った18年のトレード戦略を組み立ててみるのも悪くないだろう。
50日間標準移動平均線で買う
17年は50日間標準移動平均線が重要なサポート値となった。チャートを見るとわかるように、1年のうちに4回しか50日間標準移動平均線を割らなかった。
これ以外の時は、移動平均線をタッチして反発するか、割っても日中だけで平均線以下で終値をつけることはなかった。だから50日間標準移動平均線近くでの買いは比較的低リスクのチャンスだといえる。
200日間指数平滑移動平均線近くで買う
2015年10月以来、ビットコイン価格は重要なサポート線である200日間指数平滑移動平均線を割っていない。
2017年には50日間標準移動平均線を割ると毎回200日間指数平滑移動平均線の驚くほど近くまで下げている。
だから長期投資家にとって200日間指数平滑移動平均線は絶好の買いチャンスだ。
大きな調整でも200日間指数平滑移動平均線まで下げきるわけではない。例えば昨年1月12日、200日間指数平滑移動平均線より6.5%上で下げ止まった。同じように、3月25日にも200日間指数平滑移動平均線の2.5%上で下げ止まっている。7月16日の底値も200日間指数平滑移動平均線の10.7%上で下落はとまった。
だからこれは完璧な指標ではないが、200日間指数平滑移動平均線より約15%上から少しづつ買いはじめるとよいだろう。
200日間指数平滑移動平均線からどれくらい上にあるか計算するにはパーセントプライスオシレーター(Percent Price Oscillator、PPO)を使うのがよい。
200日間指数平滑移動平均線を割ったらどうすればよいか
もし200日間指数平滑移動平均線を割ってしまったら、相場が変わったことを示す警戒サインだ。長期的な下降トレンドに入ったかレンジ相場に入ったことをしめす。その場合、新たなトレード戦略が必要になってくる。
買い時に買って売り時に売らないと利益はでない。ここまでは買い時を見てきたので、今度は売り時を見てみよう。
売り時はいつか
天井を安定的に示してくれるシグナルは存在しないようだが、トレンド線がその機能を果たしてくれる。
上記チャートにあるように、トレンド線を割って終値をつけたところで売ると天井で売るほどではないにしろ、大きな利益を確保することができるだろう。
もう一つ参考となるのが平均方向性指数(ADX)だ。
2014年まで遡ってもADXが60で天井をつけており、ビットコインにとってよい売り時だということが言える。