リップルやコインベースなど仮想通貨企業が支援するスーパーPAC(政治活動委員会)のフェアシェイクは、米国上院候補であるケイティ・ポーター氏に対する広告を公開した。スーパーPACは政府の連邦選挙委員会(FEC)の登録団体で、企業や個人から献金を受け、広告などを展開して自身らに批判的な候補者などにネガティブキャンペーンを展開する。
アドインパクト・ポリティクスの2月14日のXによると、2024年の米国カリフォルニア州の二つの上院議席の一つを目指すポーター氏に対し、フェアシェイクは同氏を攻撃する広告キャンペーンの一環として290万ドルを費やしたという。スーパーPACの広告では、ポーター議員が「大手製薬会社、大手石油会社、大手銀行の幹部」からの選挙資金を受け取ったと非難している。
#CAPol: Yesterday's Fairshake spending is attacking Katie Porter's Senate candidacy. The total ad buy now stands at $2.9M. Here's the ad⬇️ https://t.co/88Jcm9mE7y pic.twitter.com/bpEdGueGXG
— AdImpact Politics (@AdImpact_Pol) February 13, 2024
ポーター氏は現在、カリフォルニア州の第47選挙区の米国下院議員を務めており、2023年9月に亡くなったダイアン・ファインスタイン氏の後を継いで米国上院議席を目指している。カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事はラフォンザ・バトラー氏をファインスタイン氏の任期が終了する2025年1月までの間、その議席を埋めるために任命した。
ポーター議員は、マサチューセッツ州のエリザベス・ウォーレン上院議員らと共に2022年10月にテキサス州電力信頼性評議会(ERCOT)のトップに対し、仮想通貨マイニング企業のエネルギー使用量と環境への影響に関する情報を要請した議員のうちの一人だ。
スーパーPACがなぜポーター議員を標的にしたのかは明らかではない。政府の透明性に関するグループであるオープン・シークレッツのデータによると、フェアシェイクは12月31日時点で8500万ドル以上を集め、約1900万ドルを支出している。コインテレグラフはフェアシェイクにコメントを求めたが、記事執筆時点で返答はなかった。2月14日のポストでポーター議員は次のように述べている。
「カリフォルニア州民はだまされない: 闇のある仮想通貨の億万長者たちは上院に消費者の強固な声を届けることを望んでいないようだ。彼らは仮想通貨企業の強欲を炙り出す人々を恐れており、そのために私に対して不誠実なダークマネー広告に数百万ドルを費やしている。」
I’ve proudly earned 100% on every @StopBigMoney/@LetAmericaVote scorecard since joining Congress.
— Rep. Katie Porter (@RepKatiePorter) February 13, 2024
Americans deserve to have representatives who reject corporate PAC money and call out corruption in Washington.
It's great to see more colleagues join the A+ club this year! pic.twitter.com/wBFfqbXmhV
2024年のカリフォルニア州の米国上院議席選挙は11月5日に予定されており、予備選挙は3月5日に行われる。ポーター議員はアダム・シフ議員を含む他の民主党候補と争うことになる。バロットペディアのデータによると、ポーター氏とシフ氏はそれぞれのキャンペーンのために12月31日時点で約2500万ドルと2700万ドルを集めている。
2024年の米国選挙は約9ヶ月後に迫っており、下院の全435議席、上院の33議席、そして大統領職が争われる。仮想通貨取引所コインベースは、カリフォルニア州の仮想通貨に焦点を当てた有権者が2024年の選挙で「意味のある役割」を果たすと推測。カリフォルニア州内では約820万人がデジタル資産を保有していると主張している。