ビットコインについて誤解されやすい5つのこと

ビットコインは今年で8年目を迎え、流通している2,500万以上のウォレットで利用され、かなりの時価総額にまで成長している。これはポスト・ブレグジットや、米大統領選による恩恵が大きいと言われており、過去一週間の間は、中国の人民元の問題とインドの新しい通貨改革によってさらに強化された印象だ。

ビットコインにとって追い風となる出来事が増えてきている昨今。しかし、難しい専門用語が、ビットコイン普及の妨げになっている可能性はないだろうか?

 

誤解を招きやすい専門用語

 

ビットコインやブロックチェーンのコミュニティで利用されている用語が誤解を招いていて、頻繁に間違った印象を与えるようなイメージや考えを人々の心に植え付けてしまっている可能性がある。

現職者に嘲笑されるということはあるにしろ、どんな新しい技術でも、最も大きな課題の1つとして、人々が今知っているものと比較して、どちらが優れているのかと判断を下す基準点がどこか、という問題がある。

フィアット通貨にとっては―既存の銀行システムと銀行口座の仕組みとプロセスがまさにそれだ。

さて、今回は、ビットコインについて誤解を招きやすい5つの事柄を紹介したいと思う。ビットコインの根底を支えるその技術にまつわる謎を紐解き、よくある誤解を解説しながら、ビットコインとは何なのか、その秘密に迫りたいと思う。

 

  1. ビットコインは金色の物理的な実際に存在するコインであるという誤解

 

多くの人が、ビットコインが実際の物理的な通貨だと誤解している。Bの文字をかたどった金色のコインと縦に走る2本の線―まるでドルのような見た目をしているためだろう。どこに行ってもそういった写真を見かける機会は多いため、多くの人が実際に金色のコインを手に入れられると信じていたとしても驚きはない。どうやら、ビットコインが本質的にそういった仮想通貨であることを理解せずにeBayや他のサイトでビットコインを購入しようとした人がいるようで、一般的には暗号通貨と呼ばれてはいるものの、実際にはビットコイン・ネットワーク上の元帳にエントリとしてのみ存在するものがビットコインなのである。

 

  1. ウォレットはビットコインを保管する物理的な場所であるという誤解

 

人々がビットコイン・ウォレットに対して持っているイメージは、ビットコインや他の暗号通貨を保管する物理的な場所であるという、通常フィアット通貨を保管するための皮財布に近いものだ。”ウォレット”という言葉がおそらくそういったイメージを想起させるのだろう。しかしながら、ビットコインという暗号通貨の世界では、ウォレットは鍵の保管場所を指すものである―プライベート・キーとパブリック・キー―この2つがトランザクションに署名する際に利用される。これら2つの鍵は、クレジットカードの裏面に記載されていて、支払いのロックを解除し取引を承認する3桁のCVCコードと根本的な働きが似ている。

 

  1. マイナーはつるはしを持っていて金色のコインを掘っているという誤解

 

金色のコインを求めトンネルで採掘を行う鉱夫と聞けば、すぐに固定されたイメージが湧き上がり、これを変えることは難しい。このイメージが、ビットコインが実際に物理的な形を持つ通貨であるという誤解を生みやすくしている。ビットコイン・マイナーの役割は、ビットコイン・ネットワーク上で伝搬されていくトランザクションを検証することにある。彼らはエネルギーをノードに供給し、段々と難易度を増していくゲーム理論的課題を解くことに一生懸命取り組むことで、ブロックチェーンと呼ばれる分散型元帳上にトランザクションを書き込む役割を果たしているのだ。そしてその報酬としてビットコインがマイナーのビットコイン・アドレスにポジティブ・クレジットとして書き込まれる、という仕組みだ。

 

  1. ビットコインの送金は無料であるという誤解

 

ビットコイン・コミュニティから受ける印象として、トランザクションの検証と照合を行う中央集権的な母体や物理的な仲介人がいないため、ビットコイン・ネットワークを利用しての決済は無料なのでは、と思ってしまう人がいるようだ。マイナーはネットワークで処理されるトランザクション上のノードとしての役割を担っているため、彼らは少額の手数料を徴収している。ビットコインが小数点第8位までの超少額決済が可能であるという点は覚えておいたほうが良いだろう。ビットコイン取引は、銀行の支払いや、クレジットカード、その他の送金サービスよりはるかに安く行うことが出来、たった10分で手続きは終了してしまう―厳密には10分もかからない場合もある。

 

  1. 相手が支払いを行わないかもしれないというリスクがあるという誤解

 

従来の銀行業務における決済を考えた場合、銀行には、送金側にしっかりとお金があり、それが有効な取引であって、資産が本当に相手側に送金されるかどうか確かめるために取引先リスクを負う義務がある。一方で、ビットコインを利用するのは危険で、資産を失う可能性や、送金されない可能性があるとういう誤解が存在している。ビットコイン・ネットワークは従来の銀行のような債務システムには基づいていないということは覚えておこう。ビットコイン・ネットワークでは、取引は自動的に検証されるため、調整する必要が一切ない。ビットコインは”利用可能な支出”というコンセプトに基づいて、効率的に”純ビットコイン収支”を処理する。取引は未使用残金がある場合には検証されない。ビットコイン・ネットワーク自体が、ビットコイン取引がどこで行われているかを知っており、それがいくらのやり取りなのか、それがどのアドレス宛なのか、すべて把握しているのだ。ビットコインについてはこれでおしまいである。Zcashについてはまたの機会に。


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