SWIFT(国際銀行間金融通信協会)は先週、同社が開発したグローバル・ペイメント・イノベーション(GPI)をブロックチェーン企業に開放すると発表した。リップル、JPモルガン、フェイスブックのコンソーシアムなどをはじめクロスボーダー(国をまたいだ)送金市場での競争は激化している。

GPIは2017年に立ち上げられた。SWIFT上で送金スピードの向上や透明性の改善などを目指す。SWIFTは、「決済:未来を見据えるーインスタントでアクセス可能でユビキタス」というレポートの中で、R3のコルダとの概念実験成功の結果、「GPI決済がDLT(分散型台帳技術)を基盤にするトレードプラットフォームですぐに使えるようになる」と述べた。

現在、SWIFTのクロスボーダー送金の55%、40兆ドル(約4280兆円)でGPIが使われている。「半分ほどは受取手までに数分で到達。実質的に全て24時間以内で到達する」という。

今後2年間ですべてのSWIFT決済はGPIを使って行われるようになるという。

1973年設立のSWIFTは、世界200カ国に1万1000もの金融機関と提携しているが、送金スピードが遅く、コストが高いこと批判の的となっている。

ブロックチェーン企業リップルに加えて最近ではJPモルガン、フェイスブックのリブラというようにクロスボーダー送金市場での競争は加熱している。

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翻訳・編集 コインテレグラフ日本版