スペイン電力最大手のイベルドローラ(Iberdrola)は、再生可能エネルギーの追跡にブロックチェーンの使用を開始した。スペインの独立系通信社Europa Pressが14日に報じた

最初の試験は、イベルドローラの大株主でもある地方銀行Kutxabankと、その子会社であるCajasurと共同で行われた。イベルドローラは、2つの風力発電所と1つの発電所から、バスク地方と南部のコルドバにある銀行のオフィスに供給される再生可能エネルギーを監視。エネルギー分野の規制、運用、および市場のニーズに合わせて設計されたオープンソースのブロックチェーンプラットフォームである「Energy Web Foundation」を使用し、生産者のヒエラルキーを確立し、エネルギー分配のプロセスを自動化することを可能にしたことを発見した。

Europa Pressによると、テストは成功。イベルドローラはブロックチェーンが原産地の保証や消費されるエネルギーの供給源について顧客に知らせる証明書などを発行するプロセスに貢献すると信じている。さらに、仲介者を排除することで業界の透明性を高め、運用コストを削減するのに役立つ、と記事は述べている。

先月には、別のスペインの再生可能エネルギー事業者、ACCIONA Energía(アクシオナ・エナジア)が、発電を追跡するためにブロックチェーンを展開すると発表。アクシオナ・エナジアは、600万世帯以上の家庭で無公害エネルギーを生産していると報告されている。

ブロックチェーンは、世界中のエネルギー分野で積極的に使用されている。たとえば、ドイツの技術大手シーメンスは、「Energy Web Foundation」と提携して、この分野での分散技術の使用を促進している。同様に、米国エネルギー省は最近、ブロックチェーンを含む技術に関する大学の研究に480万ドルを割り当てることを発表した