今月1日に日本のコインチェックで板取引が開始されたばかりの仮想通貨ファクトム(FCT)を発行・開発を担当するファクトム社(Factom Inc)が清算手続きを進めていることがわかった。同社の筆頭株主であるファストフォワード社が2日、ロンドン証券取引所の資料を提出した

資料によると、3月31日の取締役会で、債権者の利益のために一部資産を割り当てることを決定したという。ファストフォワードは90%を超える債権者となる。

ファストフォワードのエド・マックダーモット氏は声明の中で「ファクトムからのこのニュースに非常に失望している。600万ドルに相当する将来の株式の同意書(SAFE)の下でのこの解散については、利益を生むことは不確実であるが、可能な限り状況を改善するうための迅速な措置をとる。」としている。

ファクトムは2015年にICOで14万ドルを調達したプロジェクト。

追記(4月3日 11:30)

ファクトムプロトコル・オーソリティノード・オペレーターズ(Factom Protocol Authority Node Operators)は、Reddit上にファクトム社の清算手続きについて声明を発表した

それによれば、ファクトム社の清算手続きは、ファクトムプロトコルの運用には影響は与えないと述べている。

「ファクトムプロトコルは完全にオープンソースであり、複数のコア開発者がおり、独自のガバナンスで世界中の27の独立したオーソリティノード・オペレーターによって運営されていることを明確にしたいと思う。Factoidトークン(FCT)を含むプロトコル自体、パブリックブロックチェーンは、ファクトム社(Factom Inc)によって運営されているものではない」

ファクトム社はあくまで27のノードオペレーターの1つに過ぎず、「ファクトム社に何が起こっても、ファクトムプロトコルの運用に影響は与えない」としている。