ヒラリー・クリントン氏の大統領選挙キャンペーンで、スノーデン氏推奨の暗号化メッセージング・アプリ、Signalが利用される

米国大統領最有力候補であるヒラリー・クリントン氏の大統領選挙キャンペーン・スタッフが、スタッフ内のやり取りに暗号化されたメッセージング・アプリ、Signalを利用しているようだ

雑誌バニティ・フェアによると、今年始めの民主党全国委員会のデータリーク事件をきっかけに、ヒラリー氏のキャンペーンではこの暗号化されたメッセージアプリが利用され始めているという。これは、前国務長官であったヒラリー氏による私的な電子メール使用の件を受けて始まったもののようだ。

今年初めに、エドワード・スノーデン氏が認めた有名なSignalを利用したNSAの内部告発が行われ (そしてアメリカ政府からの亡命者も生んでいる)ている。ヒラリー・クリントン氏は、選挙キャンペーン中と国務長官就任時代どちらにおいてもスノーデン氏に対しては強硬路線を取り続けており、彼女がついに暗号化しろとのアドバイスを聞き入れているという今の状況は少しばかり皮肉的だ。

 

一方で、政府は暗号のクラッキングを行う

 

世界の最高政府の座を目指しているヒラリー氏の選挙キャンペーン・スタッフたちは、エンド・ツー・エンドの暗号化を通したデータの保護方法を模索している一方、彼らが牽引していきたいと強く願っている同政府自体は、暗号化に対して強硬視線を取っている。

FBI長官、James Comey氏は、ワシントンDCで行われたSymantec Government Symposiumでの基調講演の中で、11月の大統領選が落ち着いたら2017年にも暗号化に対して攻撃を行う準備を行っていることを明らかにしている。

欧州の政府もまたこのアンチ暗号化闘争に参加している。フランス、ドイツ、両内大臣は、暗号化されたメッセージアプリにバックドアを設置する権限を法執行機関に与えるレギュレーションを行うよう要求している。そうなれば、事実上エンド・ツー・エンドの暗号化は禁止されることになるだろう。

 

スノーデン氏は追放者からセレブリティへと昇進

 

主要な米国大統領候補による暗号化アプリの利用に影響が及ぶのに加えて、エドワード・スノーデン氏は同様に文化の別の領域に対してもインパクトを与えてきている。映画監督オリバー・ストーン氏の今度の新作映画の中で、俳優ジョセフ・ゴードン=レビット氏が、秘密情報提供者からセレブリティになる役柄を演じることが予定されている。この役を演じるにあたって、ゴードン=レビット氏はより明確に役柄を演じるためにスノーデン氏その人との面会を予定しているのではないかと噂されている。

スノーデン氏自身はこの奇妙な評判の手のひら返しに対してこうツイートしている―

 

2015: 例え違法な政府の監視行為を暴いていたとしても、監獄送りだ!

2016: 待って、彼の使っているアプリは何だろう? pic.twitter.com/00XIm45l3p

 

― エドワード・スノーデン (@Snowden) 2016年8月27日

 

最近、スノーデン氏がある程度の崇拝者と地位を得てきている一方で、主要な大統領候補2人は、どちらも未だ彼の逮捕から求刑まで様々な要求をしている。

しかしながら、リバタリアン党における票獲得数で3番手についているGary Johnson氏は、真剣にスノーデン氏の特赦を求めている