中国投資家が資本注入の方法としてビットコインを利用することが主流になっているとニュースになったが、既に中国当局によれば、規制が入っている段階だという。

中国は、何年もの間、ドル高・人民元安の体制を続けており、当局は価値の流出を阻止するよう行動してきた。投資家たちは、中国から資金を逃がすために、さらなる巧妙な方法を模索せざるを得ないような状況だ―ビットコインがそのためのメソッドになりつつある。

現在、現地のニュースメディアでさえ、しきりにビットコインを話題に出し、他の方法は最早役に立たないと報じている。

 

投資家曰く―中国市場のルールは公正ではない

 

シンガポールニュース局ストレイツ・タイムズは、上海の多国籍業CEO、Wayne Zhou氏にインタビューを行っており、”Zhou氏は、中国国内で買い、国外に売れるような金か仮想通貨を購入することを考えている”と報じている。

 

Zhou氏曰く―

 

「中国における市場ルールは公正ではありません。いつでも、彼ら (規制当局) は、新しいルールを制定することが出来ますし、そこから逃れるすべはありません。彼らは常に噂をかぎつけては、全ての投資をなかったことにしてしまうのです」

 

ビットコインの高まる人気は、最近の中国当局による人民元の市場操作によるものが大きいだろう。今月初め、中国国家外貨管理局は、取引検閲のための基準を5,000万ドルから500万ドルまで引き下げている。

とある情報筋はロイター通信に対し、規定に違反した取引は、検閲後”承認されない”可能性があると伝えている。

 

中国におけるビットコインはUターン?

 

しかし、暗号通貨について詳しい人たちにとっては、全てが簡単にうまくいくとも限らないかもしれない。中国は、その法的地位がここ数年間で多くの変化を遂げてきた中、長い間、ビットコイン取引の履歴を記録し続けている。人民元安は、素人投資家の新規参入が脅かされる転換ポイントとなる可能性がある。

ストレイツ・タイムズは、市場が資本流出のさらなる急増を予測するにつれて、資本規制が”さらに強化される”と予測してリスクヘッジするというアナリストの証言を取り上げている。直接投資は2016年の最初の10ヶ月間で、146億ドルを突破した。

“中小企業は自己資本比率が低いですから、企業を立ちいかせるためには、流動性が必要です”と、ナショナルオーストラリア銀行のGerard Burg氏は語る―

 

「銀行間の貸し出しが増加し、銀行と影の銀行との繋がりが強い金融セクターにおける変化を考えると、さらなる流動性が必要となるでしょう」