先週、コインテレグラフは、インド政府による金の輸入と、金への投資に対して厳しい規制をかける規制案について取り上げたが、12月1日、中国もまた、海外への国内の資本流出を防ぐため、金輸入規制を強化している。

過去数ヶ月にわたって、中国人民銀行と中国政府は、資本規制のために厳しい財務規制を執り行っており、理財商品 (WMP) 、外国投資、海外送金に対しての規制を強化している。

現在、中国政府が人民元切り上げのために主に行っているのが金輸入の規制だ。中国政府は、これを、銀行や他の大手金融機関等による、海外の販売元から金を輸入する際に必要な政府へのライセンス申請などを拒否するなどして実現している。

 

金輸入の規制

 

ファイナンシャル・タイムズや中国のメディアネットワークによるレポートに先立ち、中国人民銀行は、金輸出規制という体制を既に保っていたようだ。中国国内における投資家やトレーダーたちは、貴金属によって収益を得ることが出来ないため、結果として中国市場における金の価格は大幅に下落した。

今後数週間で、中国政府は、人民元の海外流出を防ぐため、厳しい金輸入政策を打ち出す予定であることが判っている。今年に入って人民元は既に対ドルで5.8%下落しており、中国人民銀行や規制当局は、人民元の価格回復に向けて苦戦を強いられているようだ。

2014年には、中国人民銀行は、上海金取引所に外国人投資家向けに中国の金市場を開放するため、国際機関を設置することを承認している。その1年後、上海金取引所は金オークションを毎日開催し、それにより投資家たちは、金の大部分を手軽に購入可能になっている。

 

金を規制することによるビットコインへの影響

 

多くの地域において、金は、投資家や、トレーダー、企業にとってセイフヘイブンとしての役割を果たしている。

特に、中国のような外国投資に対して厳しく制限を設けている国においては、金は実質的に低いボラティリティと高い為替レートを持つ比較的安全なアセットだ。

現在の金輸出に対する厳しい規制は、金の高い需要を生む要因になる可能性をはらんでいる一方、外貨準備金の金銭化を投資家やトレーダーに委ねている部分がある。

つまり、新たに提案されている金の規制政策により、投資家、企業、トレーダーたちは、高い流動性と安定性を持つグローバルな為替レートで取引が行われているセイフヘイブンを他に探すことになる可能性が非常に高い。

中国には、主に、ビットコイン・マイナーの人口が多いことから、巨大なビットコインの店頭市場が存在している。仲介人や第三者を必要としない二者間によるビットコインの直接取引は規制を免除されているため、ビットコインは、中国においては、大部分の企業や投資家にとって、富を保護するための最適の方法として利用されている。