FTXとアラメダの幹部だったルアイリ・ドネリー氏が設立した慈善団体「ポラリス・ベンチャーズ」は、FTXトークンの売却で得た約1億5000万ドルにアクセスしたいと考えているという。

2月14日のウォールストリートジャーナルの報道によると、ドネリー氏はFTX在籍中におよそ56万2000ドルの給与を受け取り、一般には公開されていないレート0.05ドルでFTXトークン(FTT)に交換された。元幹部はトークンをポラリス・ベンチャーズに「寄付」し、2019年と2020年のFTTの公開取引開始後に1ドルの価格で売却し、数百万ドルを稼いだという。

FTXは11月に連邦破産法第11条の適用を申請し、その際、取引所に関連する多くのウォレットや資金が当局によって押収されるか、法的手続きのために凍結された。FTXとアラメダ、その元CEOのサム・バンクマン-フリード氏に対する世間の厳しい目がある中で、ドネリー氏は1億5000万ドルを現金化しようとしているという。

ドネリー氏の弁護団は、慈善団体のFTTトークンは「FTXの資金ではない」と述べ、他の当事者からの請求の対象にはならないと主張している。FTX側は12月19日、慈善団体や政治キャンペーンに寄付された資金を「返却するよう求める」と述べ、どの団体も拒否した場合には利息を伴う支払いを得るために法的措置を取ることを示唆した