カナダ拠点のeコマース大手ショピファイ(Shopify)が2月21日にリブラ協会に加盟すると表明した。
自社ブログの中でショピファイは、「オンラインでの商業がますますボーダーレスになる中、支払いと商品の交換は解決済みではない場所があることを忘れがちになる」と指摘。「世界の多くの金融インフラは、インターネットコマースの必要性とスケールに応えるために構築されていない」とし、次のように意気込みを語った。
「リブラ協会のメンバーとして、あらゆる場所の小売業者と消費者にとって使いやすい支払いネットワークを共同で構築していく」
逆風の中リブラ協会に加入
リブラ協会からの脱退企業が多い中でショピファイは新加入を公表した。
昨年6月にフェイスブックがリブラ協会を発表。同年10月には早くも創業メンバーであるペイパルとVISA、マスターカード、イーベイ、ストライプ、マーカドパゴ、ブッキングホールディングスが離脱を表明した。
リブラをめぐっては米国や欧州の政治家や規制当局から批判が相次いでいた。
マネーロンダリング(資金洗浄)のリスクや米ドル支配体制への脅威、フェイスブックのプライバシーポリシーに関する杜撰さがリブラ反対の主な理由だ。
ストライプのパトリック・コリソンCEOは、米議会上院議員から脅迫まがいの手紙を受け取っていた。
「あなた達は、フェイスブックのリスク管理の脆弱性があなたのシステムの脆弱性となり、それを回避できない事態を招くことを懸念すべきだ(中略)もしあなた達がリスクを取るのであれば、あなた達は規制当局からリブラに関する支払い活動だけでなく、すべての支払い活動に関して厳しい審査を受けるようになるだろう。」
逆風一色だったリブラにとってショピファイの加入は起死回生の一手になるかもしれない。
ショピファイは、直接的には仮想通貨をサポートしていないが、コインベース・コマースやビットペイなどを通して仮想通貨での支払いを受け入れている。
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翻訳・編集 コインテレグラフ ジャパン