元ゴールドマンサックスのマイケル・ノヴォグラッツ氏が5日、ビットコインとビットコインキャッシュ(BCH)の間に巻き起こる論争に参戦し、ビットコインキャッシュを批判した。同氏によると、ビットコイン(BTC)こそがらサトシ・ナカモトが著したホワイトペーパーで論述されている元祖仮想通貨だとし、ビットコインキャッシュ派を切り捨てた。

(もう沢山だ。ビットコインコアがBTCだ。価値の貯蔵であり、デジタルゴールドだ。その時価総額にビットコインキャッシュは遠く及ばない。(ビットコインキャッシュは)決済通貨になりたければ、安定した価値をもたなくてはならない。所有する理由はない。)

 同ツイートは@Bitcoinアカウントによるツイートへの反論だ。同アカウントは「ビットコインキャッシュが一番古い仮想通貨」で「ビットコインコア(BTC)はホワイトペーパーのない実験的通貨だ」としていた。

 ノヴォグラッツ氏は2015年にゴールドマンサックスを辞め、仮想通貨投資に専念。その後市場の盛り上がりで業界で最も裕福な投資家となった。同氏が今年立ち上げた仮想通貨に特化した商業銀行「ギャラクシーデジタル」は、市場が軟調となる中でも280億円近くも調達した。

 2017年8月にビットコインキャッシュが誕生して以来、ビットコインの「正統性」をめぐる論争が続いている。ビットコインキャッシュは主にブロックサイズを拡張し、取引能力を上げようとする仮想通貨だ。

 ビットコイン対ビットコインキャッシュの戦いは昨月末、訴訟騒ぎにまで発展。ロジャー・バー氏が率いるBitcoin.comがビットコインと称してビットコインキャッシュ購入を誘導しているとしてBTC推進派が訴訟を企てたが資金が集まらず中止となったようだ。