ロシア最大の銀行のうち2行が、仮想通貨をベースとする個人投資家向けの投資のオプションをテストしている。ロシアの報道機関コメルサントが15日に伝えた

 発表によれば、ズベルバンクとアルファ銀行は13日の会議で、ロシア中央銀行の「サンドボックス制度」の一環として、いわゆる「デジタル金融資産」に基づく商品による実験を開始することにした。これらの資産は実際にはビットコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアム、ライトコインを含む6つの仮想通貨で、これが投資資産を形成することとなる。

 この動きは、ロシアが仮想通貨およびブロックチェーン技術を管理するための拘束力のある法律を制定する準備を整えるにつれて活発になっている。このような法整備により仮想通貨がロシア法の下で公式に定義づけられ、合法化された投資資産になる見通しだ。

 コメルサントはズベルバンクのプライベート・バンキング部門の副議長のアナ・イヴァンチュク氏の言葉を引用している。

「私たちは、顧客がデジタル資産に投資するために、透明性の高い方法を提供する。ロシアで商品投資するための規制要件を完全に遵守する」

 この新しい投資商品では、顧客は特注の「保管ソリューション」を介してパートナーグループのIBの管理下にある仮想通貨資産を自由に払い戻すことができると言われている。

 ロシアの仮想通貨における公式の立場は遅々として時には予測不能なため、各銀行は今年までブロックチェーンの実験以外にも関連技術の統合について積極的な姿勢を貫いている。 1月下旬、ズベルバンクはスイス支店を通じて機関投資家向けの仮想通貨の両替オプションを開始したと発表した。

 ズベルバンクのハーマン・グレフ社長は、一般的には仮想通貨に賛成していると見られているが、8日にコメルサントには以下のように語った。

「私はもう仮想通貨を買わないし、カジノで遊ぶのが好きでない人には仮想通貨の購入は勧めない」

 それにもかかわらず彼は、サンドボックスの一環としてロシア初の公式イニシャル・コイン・オファリング(ICO)を推進している。