会計事務所BDOによる新たな証明報告書によれば、ステーブルコイン発行者テザーの準備金は、9月30日時点で約86%が現金及び現金同等物で構成されていた。テザーの準備金での現金及び現金同等物の割合が過去最高となった。
報告書によると、準備金565億ドルは満期90日未満の米国短期国債に投資されている。一方、88億ドル(はこれらの国債を巡る逆リポ取引に投じられていた。また、82億ドルはマネーマーケットファンド、2億9200万ドルは現金及び銀行預金、6500万ドルは米国以外の国の短期国債となっている。現金及び現金同等物の総額は約740億ドルで、テザーの総準備金864億ドルの85.73%を占めている。
報告書はまた、テザーが収益増加の手段としての担保付きローンへの依存を減らしていることも示している。担保付きローンは現在、USDT準備金の51億ドルを占めており、これは前回の報告書に示された額より約3億3600万ドル少ない。テザーは9月に、これらを縮小していくと表明していたにもかかわらず、担保付きローンを続けていることで批判されていた。
テザーはブログ投稿で、10月31日の終わりまでにローンのさらなる削減を予想している。この日までに追加で11億ドルのローンが縮小される予定だ。
BDOはテザーの準備金についての証明を毎四半期ごとに公表しており、四半期終了から報告書の公表までに1ヶ月のタイムラグがある。テザーによれば、2024年にリアルタイムの監査報告を提供するシステムの開発に取り組んでいるという。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン