米国の投資ファンド、ソロス・ファンド・マネジメントが、仮想通貨投資を行うことが明らかになった。ブルームバーグが6日に報じた。同ファンドは約260億ドル相当の資産を運用しており、ファンドの創設者であるジョージ・ソロス氏はかつて仮想通貨を「バブル」だと評していた。

 ブルームバーグは、関係者の情報として、ソロス・ファンドでグローバルなマクロ経済投資の責任者であるアダム・フィッシャー氏が、既に仮想通貨投資について内部の承認を得ているが、まだ実際の投資は行っていないと伝えている。

 ソロス氏は1月にダボスで開かれた世界経済フォーラムで演説し、ビットコインのような仮想通貨はボラタリティが高いため通貨としてみなすことはできず、それは投機的であると主張した

「ビットコインは通貨ではない。通貨とは安定した価値の保管手段であり、1日に25%も変動するようなものが支払い手段となることはできない。仮想通貨は投機だ。誤解に基づいたものだ。」

 1月にビットコインを批判したが、伝説の投資家は価格の先行きについては何も言わなかった。その後、仮想通貨マーケットは18年第1四半期を通じてその価値を50%失った

 ソロス氏は昨年、既に仮想通貨絡みの投資を行っている。ソロス氏の投資ファンドは、ビットコインを支払い手段として受けつけた最初の大手企業、オーバーストック・ドット・コムの第3の筆頭株主になった。

 1969年設立のソロス氏の投資ファンドは、1992年にイギリス政府とのボンド相場を巡る戦いで名を上げ、ソロス氏は「インドグランド銀行を破った男」との異名をとる。