SBIホールディングスは20日、ドイツの第2位の証券取引所ベールゼ・シュトゥットガルト・グループ傘下のデジタル資産取引所に出資すると発表した。デジタル資産の実需創出に向け、国際展開を進める一環だ。

SBIが今回出資したのは、ベールゼ・シュトゥットガルト・デジタル取引所(BSDEX)と、ベールゼ・シュトゥットガルト・デジタル・ベンチャーズの2社。出資額は明らかにしていない。

BSDEXはドイツの銀行法に準拠したデジタル資産取引所で、今年9月にスタートしたばかりだ。ユーロとビットコインの取引を扱っているが、将来的にはほかの仮想通貨やセキュリティトークンの取扱いも計画している

ベールゼ・シュトゥットガルト・デジタル・ベンチャーズは、仮想通貨取引アプリ「バイソン」などの開発を手掛けている企業だ。

相互発行やカストディなどで協調も

SBIの北尾吉孝CEOは、発表の中で「SBIグループがデジタルアセットの金融エコシステムを確立する上での最優先事項は、信頼できるグローバル金融パートナーを見つけること」と述べ、デジタル資産の実需創出でベールゼ・シュトゥットガルト・グループと連携していく考えだ。

またベールゼ・シュトゥットガルトのアレクサンダー・ヘップナー会長は、「デジタルアセットの相互発行ならびに取扱いや、国際的なカストディの仲立ち」などで協調する可能性があると述べている。

北尾氏は今年10月の決算説明会の中で、欧州企業との間でセキュリティトークンオファリング(STO)で提携・出資する考えを示していた。今回のベールゼ・シュトゥットガルトとの提携がその答えだったようだ。

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