リップルは11日、2500万ドル(26億7000万円)分の自身の仮想通貨XRPを、ブロックチェーン技術のベンチャーファンドに投資したと発表した。

 投資したファンドは「ブロックチェーン・キャピタル・パラレルⅣ・LPベンチャー・ファンド」といい、1億5000万ドルの資金を持つ。ブロックチェーン技術への投資では古株のベンチャー・キャピタルであるブロックチェーン・キャピタルが運営している。今回のリップルによる投資は、「XRPレジャーやインターレジャープロトコル(ILP)の新しいユースケースを試験するケースに提供される」ほか、スタートアップの支援や「ブロックチェーン技術の発展」のために使われる。

 XRPレジャーとインターレジャープロトコルはどちらもオープンソースプラットフォームだ。XRPレジャーは高度なブロックチェーンのシステムであり、ユーザーは異なる通貨で取引を行うことができる。インターレジャープロトコルの方は、決済ネットワーク全体の支払いのためのオープンプロトコルだ。

 ブロックチェーン・キャピタルは、分散型台帳技術を使った、医療やID管理の分野での投資案件を模索している。

 ブロックチェーン・キャピタルの共同創設者であるバート・スティーブンス氏は、「ブロックチェーン部門のパイオニアとして、新しい仮想通貨経済圏を構築しているリップルのような企業と協力してきた。ブロックチェーンや分散型台帳技術が力を発揮する、ヘルスケアやID管理といった有望な分野がある」と話す。

 「XRPやビットコイン、またはほかのブロックチェーン技術を使っているかにも関わらず、私たちの目標は、最善のプロジェクトを見つけ出し、長期的に顧客に価値をもたらすような企業の成功のためにリソースを提供することだ」と付け加えた。

 リップルで成長戦略担当の役員である、パトリック・グリフィン氏によれば、業界の中で主要なプレイヤーになるというビジョンのもと、今後もほかのファンドへの投資をを続けていくとしている。

 「今回は、私たちが関与した最初のファンドであり、最後のファンドとなることはない。ブロックチェーンと仮想通貨の世界で、次世代の主要なプレイヤーになっていく」

 リップルは、サンタンデール銀行と提携して、国際決済アプリをリリースする計画だ。1月には、リップルは、国際送金サービスのマネーグラムと法定通貨の決済と提携を結んだと発表した