分析会社トレフィスの専門家は、NVIDIAの今年の第3四半期(3Q)末時点におけるグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)の売上が増加していると予想した。フォーブスが13日にトレフィスの分析を掲載した。トレフィスは、GPUの売上全体が上昇する一方、仮想通貨関連事業からの売上は減少傾向になるだろうと指摘している。

NVIDIAは11月15日に3Qの業績を発表すると言われており、トレフィスの専門家は対前年比で20%強の増益になると予測している。

トレフィスによると、収益は主にNVIDIAのゲーミングGPUとデータセンターが牽引している。前者は新技術のMax-Qによって需要が高まっており、後者では同社のVoltaアーキテクチャに対する根強い需要が見られているという。

トレフィスはTegraプロセッサおよびGPUセグメントが「10%台後半」の成長になるとも予想する。Tegraプロセッサの売上高は3Qで4億9000万ドルに達すると言われている。トレフィスによれば、この増収は自動車関連およびゲーム機のニンテンドースイッチ向けシステム・オン・チップ(SOC)モジュールが牽引しているという。

GPU売上高に対する全体的に前向きな見通しを示す一方で、同レポートは仮想通貨関連事業に関わる売り上げの低下に加えて、今年すでに導入されている米政府の一部の中国製品に対する関税の影響を指摘している。

トレフィスの予想では、3Qでの連結売上高は31億ドルをやや下回るとされ、そのうち84%がGPUによる可能性があり、Tegraプロセッサが残りの部分を埋めるとされている。このレポートではさらに次のような説明が行われている。

「当社は3Qの[1株当たり利益]が1.63ドルになり、18年全体では7.09ドルになると予想する。当社は35倍という[移動12か月の]株価収益率を用いて、NVIDIAの株価を248ドルと見積もるに至った。この予想株価は現在の市場価格に対して30%超の割り増しであることがわかる」

今年8月、NVIDIAの株価は同社の3Q予想を発表した後、時間外取引で5%超下落した。今年に入ってからのデジタル通貨市場の低迷により、同社の仮想通貨マイニング関連の収益が影響を受けている。NVIDIAは仮想通貨マイニング関連の売り上げが2Qに予想されたものよりも著しく低下していると報告し、年末まではブロックチェーン関連での大幅な売り上げは見込めないと付け加えた。