バークレイズPLCのアナリストらはビットコイン投資の広がりを感染症に例えて、ビットコインの潜在的投資家を「感染しやすい者」「感染者」「免疫あり」の3つのグループに分類している。ブルームバーグが10日に報じた。

 バークレイズが火曜日のメモでクライエントに伝えたこの「疫学」モデルによると「新たに参入する投資家の免疫力は今や閾値に達し、仮想通貨ウィルスへの感染は鎮静化の局面に入った」と述べている。

「ビットコインを資産として所有する人が増え、新たに購入者になりうる人の数、すなわち潜在的『ホスト人口』の割合が小さくなり、一方潜在的売り手 (「回復した患者」) 数の割合は大きくなっている。その結果、ビットコインの価格はやがて上昇も下降もしない『プラトー』に向かう。増加した売り手側の中には損失を被る人も出ることになり、価格は徐々に下落し始める。価格下落の予想が急激に高まるに従い投機的売り圧力が高まる」

 アナリストらによれば、資産価格高騰の噂が口コミで広がり始めるにつれ、抵抗力のない人々の間に熱病のように投資熱が広まる。しかし、仮想通貨に対する認知が先進国全般に浸透した今、「二次感染」が広まりやすい時期はおそらく過ぎたと見ている。ここから弱気の相場が続くだろう、とアナリストらは述べる。

 現在ビットコイン価格の下降傾向が変化する様子はなく、本記事出稿時点の価格は6846ドルとなっている。ほかの仮想通貨の価格が回復する気配も見られない。本記事出稿時点までの今日の相場の変動は非常に小さく、仮想通貨上位10種類の時価総額はわずかに増えた (BTC1.23%、ETH2.56%) ものの、盛況なマーケットとはほど遠い。

 バークレイズの分析とは異なる見方をするアナリストも多い。彼らは仮想通貨の「投機バブルの局面」は過ぎたので、機関投資家らはまさにこの機に乗じて大きな資産を注ぎ込んでくるだろうと述べている。今週早々にはソロス・ファンドマネジメント、ロックフェラー系列のヴァンロックといった主要な機関投資家による投資が計画されているとのニュースも伝えられている。