ミレニアル世代は、その歴史的瞬間を目撃している―およそ5,000人のSlack内のDAOチャンネルにいるメンバーたちが、最も有望な分散型自律組織の一つに資金提供する構えなのだ。

たった2週間で1億3,000万ドルもの資金調達に成功し、あと2週間もすれば、DAOは歴史上最もクラウドファンディングで資金を集めたプロジェクトとして、そして最も多く資金調達を成功させたブロックチェーン企業として名を残すだろう。

 

ユニバーサル共有ネットワーク

 

全ての予想を打ち破り、ユニバーサル共有ネットワークの形成を目的とした資金提供が行われ、約1万1,000イーサーがDAOのスマートコントラクトに送られた結果、10億ものDAOトークンが精製された。

このマシン・ツー・マシン形式の決済という未来的なビジョンは、21 incによるビットコインコンピューターにも似たイーサリアムのコンピューターによって支えられており、UberやeBayのようなシェアリング・エコノミーを目指したものだ。

Slockitのスポークスマン、Griff Green氏は、DAOがたった2週間で1億ドル以上もの資金調達に成功したことに”驚き”、ここまでの出来事が起こり得るとは全く予想もしてなかったと伝えている。

トークンホルダーの一人であるDes Kenny氏も彼と同じように感じている多くの中の一人で、DAOのここまでの資金調達は驚くべきことで、本当に予期せぬ出来事だった、と語っている。

 

イーサリアムのスマートコントラクト

 

DAOはイーサリアムのスマートコントラクトによって、全く新しく、より透明性の高いビジネスモデルを創り上げることになる初めての分散型組織の一つだ。まず、ファンドは現在1,000万人以上のイーサー所持数を示しているDAOのスマートコントラクトアドレスに記載された登録者全員に閲覧が可能である。最も興味深いのはそのアドレス自体で、一個人のものではなく、ランダムな数字と記号の羅列で出来ており、”物理的に”ファンドを所持していて、誰も盗むことも奪って逃げることもできない、とDAOコミュニティメンバーであり、スタンフォード大学システムエンジニアのMo Balaa氏は語る。

このアドレスは定足数の承認を得てどのように分配されるかを決めるスマートコントラクトコードによってコントロールされている。一旦提出されたプロポーザルが承認を得ると、ファンドは自動的に転送される。2週間後に生成期間が終了した後、Slockitから最初のプロポーザルが提出される見込みだ。

 

かなりのリスク

 

プロポーザルはおそらくイーサリアムコンピューターやSlocks、ユニバーサル共有ネットワークなどに資金を提供するためのコストを算出することだろう。見積もりはまだ利用可能ではないが、他のプロポーザルに投資する可能性のある資金が多く存在するはずだ。

あるLedgerから提出されたプロポーザルでは、14万ドルで25%のROI、6,000のイーサリアムのLedgerウォレットを生成する見積もりを算出している。まだまださらなる見積もりが出てくるはずだ。

Green氏は、DAOは過去一度も試されたことがなく、実験的でまだ発明されたばかりのものであるとして、かなりのリスクが存在することを強調している。

DAOトークンのホルダーが積極的に関わり、プロポーザルを提出して投票に参加するかどうか、大衆の知識が専門家の意思決定よりも優れているかどうかはまだ定かではない。

DAOが上手く行けば、VCによる投資が一般の人達にも手が届くものになり、経済に資本が注入され、ファイナンスが民主化されることで、イノベーションにおける新たなフロンティアが開拓されていくことになるかもしれない。

 

免責事項: 筆者は現在DAOトークンを全く所持していない。上記の内容はファイナンスに関する助言では一切なく、検証もしていないため内容を保証するものではない。読者が独自のリサーチを行い、自己責任に基づいた自己判断によって、上記の内容のいずれかに関する事柄を実際に行い何か問題が起こったとしても、筆者はその一切の責任を負うものではない。