2014年以来「冬眠」状態が続いていた約11万1000ビットコイン(BTC)が入ったウォレットが、再び動き出したと仮想通貨コミュニティーの中で話題になっている。約10億ドル(約1100億円)もの価値があるこのビットコインは、ビットコイン闇サイトで現在は閉鎖されている「シルクロード」のアカウントとのつながりがあるのではといった見方が出ている。

11万1114ビットコイン(BTC)の所有者は、過去1週間ほど、仮想通貨取引所ビットフィネックス、バイナンス、ビットメックスに分散して送金。現時点でビットフィニックスに1万1114ビットコイン、バイナンスに4421ビットコイン、そしてビットメックスに560ビットコインを送金したという。

(引用元:レディット ビットフィネックスの取引記録)

このウォレットの所有者が誰なのかは明らかになっていないが、米SNSレディットなど仮想通貨コミュニティーではシルクロードのアカウント、民事再生を進めるマウントゴックスのコールドストレージ、自称サトシ・ナカモトのクレイグ・ライト氏のアカウントではないかという見方が出ている。

シルクロードは、違法薬物を販売するオンライン闇市場として運営され、13年10月に閉鎖された。米連邦捜査局(FBI)は創設者のウルブリヒト氏を逮捕し、当時出回っていた全ビットコインの約1.5%を占める17万BTC以上を押収したと発表していた。

巨額ビットコインの動きに対して相場の反応は限定的だ。ビットコイン(BTC)価格は、過去24時間でほぼ横ばいで、執筆時点では7260ドルで推移している。

3月にはマウントゴックスの破産管財人である小林信明氏が3億ドル以上のビットコインを売却したことから、仮想通貨相場が下落したという報告書が出ていた。

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